OJTに頼り過ぎない、人材育成体系構築の必要性

~OJT依存症にご用心~

by.松本 宜大

今回は、人材育成で定番とされるOJTについてお話します。
多くの組織で、『OJT』『OFF-JT』『SD』は人材育成の3本柱と言われます。
『OJT』とは、職場でOJTトレーナーが業務を通じて育成する事です。
『Off-JT』とは、職場外で育成する事。一般的に「研修」の事です。
『SD』セルフディベロップメントの事です。自己啓発と訳されます。

 

一般的に、日本企業では『OJT』を基本として人材育成が行われます。
OJTが人材育成の基本だった理由として、戦後から高度成長期の経営環境が大きく影響していたのではないかと思います。
具体的には
1.求められる人材は「言われたことを言われた通りやれる人材」だった事
2.経営の重点的課題は、戦略よりもオペレーションだったこと(強い現場)
3.意思決定スタイルが「ボトムアップ型」
4.何より現場の人材育成力があり、人材育成の機能を現場が分担していた事
5.終身雇用、企業への高い忠誠心・コミットメント
の4点です。

 

ところが、この4点も近年大きく変化しています。
1.求められる人材は「言われなくても動く人材」へと変化
2.経営の重点課題は、戦略に傾斜
3.ボトムアップ型への反省、トップダウン型とのハイブリット型に変化
4.現場の高年齢化、人員不足、技能の伝承の難化、現場の疲弊
5.若年層の就業意識の変化
この変化によって、多くの会社のOJTが機能しなくなっています。
にも拘わらず、多くの企業で未だに『OJTに対する依存』が続いています。
今企業が取り組むべきは、OJTを含めた人材育成体系の再構築です。

 

自社でどのような人材を育成したいのか?
どんな知識やスキルを獲得するべきか?
その中で、現場がOJTで出来る事、出来ない事は何か?
峻別した上で、ゼロベースで育成体系を構築することが必要です。